佐賀鍋島藩に仕えた山本常朝が武士道について書いた本、「葉隠」。
戦時中は戦意高揚のために用いられ、戦後は危険思想とみなされがちな『葉隠』を再度掘り下げてみようと、三島由紀夫さんが『葉隠入門』を書きました。
終始殺伐とした空気が張りつめているわけではなく、なかなかユニークで、にこやかな文面がたまに出てきます。
批判の仕方
(訳)意見してその人の欠点や直す、
ただ意見の仕方に骨を折る必要がある。
他人のやっていることに対して善悪をさがし出すということはやさ
おおかたの人は、人の好かない、
こうしたやり方はなんら役立たずで、
いってみれば、気晴らしのたぐいだ。
意見というのは、まず、
そのうえで趣味の方面などからはいって、言い方なども工夫し、
まずは、よいところをほめたて、
意見というものは、ことのほかしにくいものといえる。
だれでも年来の悪癖みたいなものが身に沁みこんでいるので、
友だち一同、つね日ごろ親しくして、悪癖を直し合い、
それなのに、恥をかかせては、
直るはずもないではないか。
アフリカの太鼓・ジャンベを叩いて歌うシンガーソングライター
Kackey@dabigtree Official Site 『そこがOASIS』