坂口拓さんが主演の映画『狂武蔵』を観た。
映画『キングダム』を観てそのアクションと存在感に圧倒されて以来、YouTubeの拓ちゃんねるで紹介される身体の使い方を観てきた。
映画『狂武蔵』の感想を書いておこう。
商業的には成功しない映画なのかもしれない。
“ストーリーがちゃんとあって、自分がそのストーリーをちゃんと理解できる映画が好きな人”には向いていないかもしれない。
この映画の大部分を占める77分ワンカットの1対400人の斬り合いシーンは意見が分かれるかもしれない。
こういう四面楚歌な場面を夢でたまに観る。
何か大きなモノに追われて、そしてやがてその何かに立ち向かっていく。その時の自分は狂喜している。
何かに挑戦している時に観る夢なのかな。
自分が言い出して走り出していろんな人を巻き込んでたくさんたくさん準備した。
あのワンカットの途中で坂口拓さんがもう無理ですって言うてやめたらそこで全部が終わる。
水を欲する発熱する身体、息遣い。
追い込まれた時のニンゲンを観る、坂口拓というアクション俳優の9年間の歩みを観るという映画だった。
追撮で入れたストーリーの前後に出てくる役者さん達の心意や存在感も素晴らしい。
一回お蔵入りしたあのワンカットシーンに数年後そこに入るテンション。
山崎賢人君はじめスタッフキャストさんたちの覚悟。
叫び続けた人に、手を放さず支え続けた人たちがいた。
「俺はコレが撮りたいんだ!」
「あの人に撮らせたい!」
凄いこった。
カメラワークも大変やったやろうな〜。
突如はじまる7年後のラストシーン(2分くらい?)のアクションかっこよかった〜、、武蔵=坂口拓の成長が凝縮されてる。
ワンカットでしか表現できないものがある、というのと逆に編集や加工や演出を凝らすから表現出来ることもあるっていう再確認もあった。
実験的な作品と出会うといろんな発見と学びがある。
面白い映画ではないかもしれない。
だけど心に残っている映画だ。
着地を考えずに飛び出すことを忘れるな。
自分も挑戦します。
ありがとうごっつぁんです。