ヨガプラス大阪にてネルケ無方さんの禅講義を受けた。
ネルケさんはドイツ生まれ、現在兵庫県にある安泰寺の住職。
ビクラムヨガで講義の張り紙を見て以来、ここ一ヶ月の間、たまたまテレビで観かけたり、本屋で著書を発見したり、自分のセンサーに引っかかり始めていた人だ。
講義は座学の後、座禅30分、歩く禅・一息半歩10分、再び座禅30分、そして最後に質疑応答の内容。
“私”が座禅をするのではなく、” 座禅が座禅をする。
“私”を手放していく。
とのネルケさんの言葉に対して、私はこう問うた。
「それはつまり他力本願の考えですね。
他力本願についてお考えをお聞かせください。」
禅は自分の力をもってして自分の身体を”禅”させる。
つまり入り口は自力である。
誰が学ぶのか?
それは”自己”である。
何を学ぶのか?
それは”自己”である。
自己を学ぶということは自己を手放していくこと。
それはつまり他力本願に繋がる。
と答えてくれた。
また、マインドフルネスについては、グーグルや他の大企業が取り入れているのは間違いないが、何かの目的や効果を期待して取り組むのは少し違うと述べられた。
座禅は何の意味もない、何の効果もない。
ただ座る。
ただ行う。
只やってみて、己の中に何が起こるかだ。
子どもはなんの目的もなく只遊ぶ。
そのことに集中している。
只、そこで咲きなさい。
以下安泰寺ホームページより転載
ネルケ無方は安泰寺の堂頭(住職)です。
堂頭は1968年のドイツ生まれです。
16才の時、高校のサークルで坐禅と出合い、将来禅僧になることを夢見始めました。
その準備のために大学で哲学と日本学を専攻し、在学中に一年間日本で留学しました。
その時初めて安泰寺に上山し、半年間の修行体験を得ます。帰国後に大学を修士課程で卒業し、再び安泰寺に入門。
1993年、八代目の堂頭である宮浦信雄老師の弟子となります。
まず2年間、雲水として安泰寺で修行してから、1995年から京都の東福寺と小浜の発心寺と言った専門僧堂にもそれぞれ一年間掛搭します。
1997年は安泰寺に帰山し、さらに4年間のあいだ師匠のもとで修行してから法を嗣ぎます。
33才のとき、独立した禅道場を開くために、下山して大阪城公園で「流転会」と称してホームレス雲水生活を開始します。
その6ヶ月後、2002年の2月に師匠の訃報を聞き、テントをたたみ山に戻ります。
大阪で知り合った女性と結婚をし、3人の子供の父親でもあります。
安泰寺では雲水とともに生活をしながら、国の内外の参禅者の指導をしています。
また講演活動も行っており、2011年の「迷える者の禅修行」をはじめ、多くの著書を世に問うています。